岬書店(夏葉社)
大阿久佳乃
2020年3月20日第一刷発行 小B6判・160頁 本体1,300円+税
若き詩人、大阿久佳乃さんの著書だが
詩集ではない。
大阿久さん自身が詩を読んで思い、
感じ、考えたことが書いてある。
率直で、飾らず、まっすぐにいま感じたように
心証を描く文章に引き込まれる。
まだかさぶたにならない傷口のような
赤っぽく痛みを感じるようも章もあり、
なんというか、少しまぶしくもある。
感想文が短いが、つまらないからではない。
この文章の、表現のしづらい感情の波は、
ぜひ実際に読んでみて感じて欲しいのである。
私の感性では恥ずかしながら、
“瑞々しい”という手垢の付いた表現しか 出てこない。