歌人・吉田史子さんをお招きしたTalk About Book、
終了しました!

短歌を意識しだしたのは中学生の頃、
ということですから、幼い頃からの
筋金入り短歌少女だった吉田史子さん。

高校、大学、教員としての社会人生活、と
ずっと短歌を詠いながら過ごしてきたそうです。
それでも、時期によっては忙しさや大変さのなかで
歌を詠むこともできずに焦燥感を持ったり、
それは嫌だと一念発起したり、
もがいてもがいて歌と向き合ってきたという
これまでの歩みがとても印象的でした。

“歌人”という存在、肩書きにたいしては、
少し浮世離れした、文化的な香りがついて回るように
感じて、うらやましくもあり、縁遠くもあり…
なんて勝手に想像していましたがどうしてどうして、
吉田さんの短歌はまったく違います。

生活に根を張って、地に足を付けて、
平明な言葉で、思ったことや見たことを詠う。
それが短歌であるという揺るがぬ気持ちが、
歌集を読めばそのことがはっきりと伝わってきます。
面白ければいいや、というお手軽さはありません。
まるで枝の茂った大木のような風格。

でも吉田さんご自身は、風に身を任せて
ゆっくり揺れるような、やわらかい印象のお人柄で
それもまた短歌の面白いところだなあと、
つくづく感じました。
今回ご参加の皆さんには、昨年11月に吉田さんが上梓された
初の歌集『ゆふやみを漕ぐ』のなかから、
お好きな短歌を一首選んできて頂きました。
(複数選んでくださった方も!)

おなじ一首の短歌に感じることが、
ひとそれぞれに少しずつ違ったり、
一首の短歌に共感する部分がそれぞれに違ったり、
一首の短歌から呼び起こされる記憶が
みなそれぞれ違ったり…
文字、音の数が少ないからこそ、
触発されいろいろと想像させられる、
短歌を読む側の楽しみ方も面白かった!

その翌週には短歌教室も始まりまして、
これから書肆みず盛りは少し短歌に
親しんでいくことになりそうです!
吉田史子さん、ご参加くださった皆様、
本当にありがとうございました!!