昨年9月、Talk About Book最初のゲストとして
お越し頂いた、児童書専門出版社・瑞雲舎の代表
井上みほ子さんが再び来てくださいました!

前回と同じように、絵本が好きな方たちの熱意が
部屋いっぱいに感じられました。
前日に別の場所でも絵本のお話をなさった井上さん。
そちらにも参加して、こちらにも参加してくださった方も
けっこういらっしゃいました。行動力!!

今回も、絵本の作り手として何を大切にしているか、
じっくり熱く語ってくださいましたが、
前回のお話とはまた違う内容なのが凄いところ。
そのぐらい、絵本を作るということにはたくさんの
大事なことが詰まっているんですね!
小さい頃から絵本を読まずに来た私は、
絵本というのは絵がメインで描いてあって、
子どもはその絵をそのまま見ていると思っていましたが、
それは違うんです。

ページいっぱいに描いてある絵のすみずみまで、
子どもは何度も見返しては新しい発見をして、
描かれていないことまで想って、
その物語の世界に入っていって楽しむのだそう。
2場面をひとつの構成として繰り返すことで
楽しさを明確に示して、次に起こることへの
期待感を高める。
それが、まだ言葉や出来事を大人ほどには
経験していない子どもが物語の先を想像するための
手がかりにちゃんとなっている。

絵本の絵は物語を指定するためのものではなく、
子どもが想像をふくらませるための
依り代になるものだったんです。
絵本は、読む側が思っているよりもずっと
工学的に、技術的に作られているものでした。

とはいえ、計算ずくで詠み手を思い通りに操る、
ということではまったくありません。
やっぱり、作ることの根底には子どもが喜ぶ姿を
なによりも大切にしている気持ちがある。
お越しくださった皆さんにも、その気持ちが
充分に伝わったのではないでしょうか。
最初から最後まで本当に楽しいお話でした。


お話も本当に上手で聞きやすく、大切なことが
きちんとじっくり伝わってくるんですが、
それは技巧的だということではなくて、
話すことのすべてに心がこもって、
思いが詰まっているからなんですね。
お話の途中、みんなが飽きてきたんじゃないかと
手ぶらぶら体操も実施してくださって(笑)
楽しく朗らかに、目配り気配りも完璧でした。

ご参加くださった皆様、井上さん、
本当にありがとうございました!!
