書家・伊藤康子さんをお迎えした
「書肆みず盛りの知りたい世界」を
今月は日曜日の昨日、開催しました!
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いつもパワフルな康子さんが昨日に限って
乾燥のせいか、喉がかすれ気味…
ですが本番はそれを感じさせない元気な話で
盛り上げてくださいました。
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今回は康子さんのお仕事の経緯やエピソード、
仕事に臨むときの心持ちとか姿勢、
どう思って書を書き続けているのか、といったお話も多かった!
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康子さんの作品は、頼まれ仕事でない限り
基本的にいわゆる「象形文字」。
活字で使う漢字の基になった、字の意味を伝える
本来の「形」を描きます。
とても自由で「闊達」という言葉がぴったり合う書ですが、
自由に書くためにも「臨書」と言って
お手本通りに書く修練は欠かさないそうです。
このあたりがやっぱり、長く「自分の作品」を
作ってきた人に通ずる芯の強靱さだなあ、と思います。
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私自身も、康子さんの書道教室に入門して
はじめてきちんと“字を書く”ということと向き合って、
毛筆への苦手意識を克服、とまでは言いませんが
呪縛が解けたようなところがありました。
毛筆に限らず、字の書き方として
とめはねはらい、などと学校では教わります。
指導要領にそう決められているし、
毛筆でもペンでも、とめはねはらいをうまく付ければ
バランスが整って見えるので“美しく見える”のは
間違いない。
でもそれは“正しい”とか“間違っている”ではない、
文字に正解はない、と康子さんは言います。
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漢字も仮名も、絵や記号のような表現から成立した
“象形文字”が基になっているのはなんとなく知っていますが、
その最初、根源の形から今の字になっていくときに
形が変わったり、配置が逆になったり、見る方向によって
意味が変わったりもしたそうです。
その時点で間違ったのだ、と言えば言えるわけで、
根源まで遡れば“とめはねはらい”などは小さなこと。
とはいえ基準がないと身につかないのも事実なので、
ルールはルールとして覚えるのも子供のうちは大事なこと。
自由闊達な字を書くためには、現在の文字が
どういう形をしているか、筆がどう動くのか、を
腕に入れてしまう必要があるんだそうです。
“文字はこう書かねばならない”と縛るものが、
康子さんにはないんですね。
楷書も行書も象形文字も、書きたいから書いている。
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ご参加くださった方の質問、悩みに、
康子さんは自分の字が好きかどうかを問い返しました。
好きだという答えに、じゃあいいじゃないですか!と
元気に答えていたのが印象的です。
こう書く、これが正解、ではなくて、好きな字を書くこと。
大事なのはそれだけです。
そういう話になると予想していたわけではありませんが、
ご参加くださった方々が救われた、とおっしゃったのが
本当に嬉しかったです。
字を書くのは楽しいんですよ!
康子さんの書道教室「秀華庵」も本当に良い教室です。
これを機会に書、文字、かたちに親しむことが
増えたら良いなあと思いました。
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今回も皆様、本当にありがとうございました!!
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