絵本・児童書出版社の(株)瑞雲舎代表取締役、
井上みほ子さんをお招きしての
Talk About Book が終了しました。
まずなによりも、お話が面白い!!
話すことはいくらでもある、とおっしゃるとおり、
台本なし・打合せもなしの120分を
ご参加の皆様ぐいぐい引き込みっぱなしで
あっという間に駆け抜けました!
会社立ち上げの経緯など草創期のお話から、
絵本の製作工程について、作家さんとのお付き合い、
瑞雲舎の代表取締役になられる経緯、
絵本一冊一冊のエピソード、思い出、
何を大事にしているか、のお話などなど。
そりゃ確かに話すことはいくらでもあるわ、
と思わされるほどのご経験、蓄積。
作る仕事にはもの凄い数のディテールが存在する、
というのは日頃から慣れていますが、
絵本・児童書もまた同じなんですね。
モノとしての、細かいつくりも本ごとに違い、
絵を描く人、物語作る人の思いもそれぞれの細部があり、
制作する都合や時代の変化に合わせた事情なども
本にとってはディテールになっていきます。
本の表紙を開けた最初の色紙を見返しと呼びますが
適当に綺麗な色を選んでいるわけではなく、
ストーリーや世界観、作者の思いに合わせて
厳密に選ばれているのだそう。
絵本セラピーのときにいつも聞いていましたが、
本当にすみずみまで神経を届かせて作られていたのでした。
子供向けの本だからといって、子供だましに、
幼稚に、簡単に作っている、なんてことはないのです。
なぜ一冊一冊そこまでの思いをこめることが出来るのか、
そうするモチベーションを持ち続けられるのか、
その理由というか源泉に触れることができたのが、
今回のトークイベントの一番大きな思い出になりました。
アニメ監督の宮崎駿、心理学者の河合隼雄、
詩人の長田弘など、昔から著名な方達の中にも
絵本・児童文学を好み、その重要性を語る人々が
たくさんいて、著作や言葉で残してきていますが、
これまでは頭で理解しても体感までは出来ていなかった。
彼らがなぜそう思っているのかの理由も、
井上さんの今回のお話とお人柄に触れて、
ようやく理解できた気がします。
ご参加くださった皆様もとても良かったとおっしゃった
今回のような機会を、今後もまた定期的に持てれば、
と思っています。
井上みほ子さん、ご参加くださった皆様、
本当にありがとうございました!