自主出版
きりえや 高木亮
2025年10月1日発行 A5判・頁 本体1,500円+税

小さな猫・ユメと、大きな犬・バルーン。
海辺の町で出会った二人が過ごした日々を
16枚の切り絵で綴った物語。
…だめだ、もう泣ける。
ストーリーまで書いてしまうわけにはいかないが、
感動の物語です。
ご自身の中にある絵、風景、物語を形にするのに、
切り絵の黒い線や陰影、存在感が一番適していた、
と、きりえやの高木亮さんはおっしゃっていた。
「かわいくて、おかしくて、すこしだけ寂しい世界」
を切っている、というご自身の表現がそっくりそのまま、
説明を足す必要がないぐらいに表れているのが、
この「ユメとバルーン」だと感じる。
このごろの物語は、説明が多すぎるといつも感じる。
受け取る側がそれを求めている側面が強いのだろうが、
説明されて「ああそうですか、わかりました」ではなくて、
一枚の絵、風景、一瞬から感じ取り、想像して
自分のなかに納めていく、その豊かさと楽しさを
わずか36ページのこの本があらためて教えてくれる。
初版(2008年)はA4判の本で、切り絵は15枚。
絶版になったあと、私家版として発刊された。
復活して本当に嬉しい、待ち望んでいた一冊です。
