福音館書店
森 須磨子 文・絵
2010年12月10日第一刷発行 26×20cm・40頁 本体1,300円+税
しめ縄づくりをしたことがある。
たしか子供会行事の一環だったと思うが
地域のおじいさん達が先生となって
縄を綯(な)うところから教わった。
縄綯いには、コツがいる。
おじいさんの解説を真剣に聞きながら実践した。
しめ縄の形になったら、松の葉などの飾りを付けて、
それらを各自の家庭に持ち帰って飾り、年を越した。
数年前、たまたま縄を綯ってみる機会があった。
実に20年ぶり、流石に無理かと思ったが、手が覚えていた。
今でもまだ綯えた。
おじいさん達は、それを職業としているわけではなく
あくまで生活の一部のこととして、縄を綯っていた。
今や特殊技術で、できるほうがすごいと思われるのが
あたりまえになってきている。
この絵本は、様々な種類のしめかざりの絵のほかに、
材料となる藁を育てている人や
実際に作る人の作業風景、
縄の綯い方なども描かれている。
いまでも自然に受け継がれている地域があり、
作っている人たちがいることを
絵本を通して知ることができる。
地元のしめかざりも載っていた。
何となく、また手を動かしたくなった。