色の辞典

雷鳥社
新井美樹
2018年3月7日初版第1刷発行 A6判・256頁 本体1,500円+税

色というのは不思議なもので、
学んでみるといくらでも気になることが湧く。

大昔は、植物や鉱物から色を取り出したというのは
割合によくしられている話だが、
虫からしかとれない赤色があってとても貴重だったとか、
ものすごく鮮やかな緑色がじつは毒性が強かったので
現代では使用禁止であるとか、
世界中の歴史や文化に深く関わっている。

この本はそこまで難しくは書かないが、
それも300を超える微妙な違いの色について
来歴が書いてある。
なにより良いなと思うのは、
色を表現するのにイラストが使われているのだが、
それがちゃんとその色にちなんだイラストで、
イメージがしやすいのである。

ファイアレッドはろうそくのイラスト、
若緑は若葉のイラストで老緑が病葉のイラスト、
というぐあいで。

雷鳥社の辞典シリーズは本当に装丁も本文デザインも
よくできている、と思う。
子供から大人までずっと楽しめるビジュアルブック。