スケッチ辞典 大型

野ばら社
1999年7月15日初版発行 A5判・320頁 本体900円+税

図案や略画、カットなどの絵とはすこし毛色が違う、
スケッチのお手本の書籍。

他の絵を描く手本の本とは少し違って、
描き方・技術・ノウハウを解説するページは
あまり多くない。

鉛筆の線がよく活きた小さく簡単な絵が
画風もさまざまにたくさん並んでいるが、
それがかえって、この絵を真似て描いてみようとか
試す気にさせる、気がする。

詳細な解説のある本やサイトだと、
そのとおりに真似られなければ失敗のような気がして
ちょっと筆が進まないような気分になるのかもしれない。

本書のスケッチの例はわりとラフな感じなので、
とっかかりとして程が良いのもある。

鉛筆や色鉛筆を使って、自分の手を動かして
簡単にさらさらっとなにかを描く、
ということがずいぶん縁遠くなってしまった。
その感覚を取り戻したときに起こることを想像すると
かなり楽しそうだな、と思うのは年齢ゆえだろうか。