絵本のように美しい 宿根草の小さな庭づくり

家の光協会
白馬コルチナ・イングリッシュガーデン 著
2024年2月20日初版発行 B5判96頁 本体1,500円+税

2024年2月に出版されたのを記念して5月8日から一ヵ月、
イラストを担当したさいとうゆきこさんの原画展を
当店でも開催した。

細密さや色合いの美しさは原画ならではだったが、
本書の印刷でも美しさはよく表現されていた。

編著・監修の白馬コルチナ・イングリッシュガーデンさんの
庭の様子も、本書の写真が豊富なのでよくわかるのだが、
単純に模写したわけではなく、特徴をうまく抜き出して
絵で表現されているのがよくわかる。

全体的にとても読みやすく、見やすい本なのである。

宿根草は、生育できない時期(多くは冬だが夏のものもある)には
株元の芽や地中の根を残して地上部(花・葉・茎など)が一時的に枯れ、
生育に適した時期になると再び新芽が出てくる多年草のこと、
だそうである。

「宿根草」という言葉自体はあまり意識したことがないので、
“宿業”とか“宿禰”という言葉のイメージで
なにか特別な植物のことかと思ってしまったが、園芸では
花苗として販売されているもののほとんどが含まれる、とのこと。

代表的なのはクレマチス、スズラン、サクラソウ、サルビア、
キキョウ、などだそうで、聞き覚えのある身近な植物なのだった。

毎年の植え替えが要らず、株分けでも増え、そもそもよく増え、
扱いやすくて手軽に楽しめるのがいいところ、だそう。

建築の周囲の外構として庭を考えることはあったが、
花に目を向けることがこれまでは比較的少なかった。
本書には白馬コルチナ・イングリッシュガーデンさんの
ウェブサイトにリンクするQRコードもあったので
サイトを見てみたが、大変もったいないことをした気持ちになる。
庭づくりも家とは切り離せない大事な要素、
これからでもぜひ勉強していきたい。